麻痺手指セルフトレーニング②
- hikarilaboratory
- 2017年3月31日
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麻痺手指セルフトレーニング②
下肢に比べて上肢の治癒経過は、比較的に穏やかとなることが多いです。
下肢に関しては、少なからずとも起立や歩行時に荷重をかけるなど、使用する機会がゼロにはなりにくいですが、上肢に関しては、麻痺側の使用が全くなくなることも、珍しくありません。
少し動くにも関わらず、器用な反対側の非麻痺側の片手で作業して、
麻痺側の出番がなくなっている方もおられるかと思います。
良くなるためには、麻痺手を使用するのが一番です。
重度麻痺の場合は、なかなか日常生活で使用することは難しいのですが、
使えるようにしていきたいですね。
前回の 麻痺手指トレーニング① で予告しました
感覚入力について
『手の平への感覚を沢山入れる 』
肩や肘で何かを触ったり、動かしたりすることは多くありませんが、
(肘で横の人を、ツンツンとすることも無くはないですが。。)
日常の中で、手は沢山のものに触れ、掴み、無意識の内に沢山情報を感じとっています。
肩や肘が運動覚のフィードバックが優位なのに対して、手の平の触覚情報を、脳は大いに取り込みます。
なので、
できるだけ沢山の情報を手の平に与えてください。
握り込んでしまう手に、常にタオルを挟んでいるのは少し違って。。
上手く握れなくても、まずは
①物体の重さや硬さを感じるように意識を向ける
(意識を向けた時にのみ発火するニューロンもあります)
ただ、感覚が悪くなっている方にとって、一人でするのは本当に難しい。物凄く疲れると思います。
こちらでも、手のトレーニングになると脳が活性化されるのか、あくび連発されます。
②物体を握りにいく
まずが握りやすいボールなどから。それが簡単な方は、様々なものを形取るようにして(物体に沿わすように)触って握ってみてください。
・可能であれば親指はできるだけ外側に開く。
・さらに可能であれば、親指の外側(人差し指側と反対側)に力が入るように握る。
めいっぱい強く握ることより、感じるように。
隙あらば、感覚をいれるつもりで、触って握って感じる時間を沢山とってみてください。
麻痺側の手の反応がない場合に、非麻痺側でボールなどをこすりつける場合に、非麻痺側が優位となり(頑張りすぎて)、麻痺側からの感覚情報を妨げます。
麻痺側が能動的に自ら感じることがすごく大事です。
難しいけれど、物を挟み込むのと、握るのとは違うんだな。
できれば、手関節が落ち込んでいる場合には、セラピスト等にアライメントを調整してもらって欲しいです。
握ることを意識しすぎて、全身の痙性が強くなるように、めいっぱい力を入れるのでなく、感じることから。
麻痺手に「意識を向ける」、これ、とっても大事です。
何となく、ではなく、集中して行う方が効果はでます。
ただ、凄く疲れるので、適宜、休憩しながら、行ってくださいね。
*方法によって麻痺側の痙性を強めることもありえます。 医師やセラピストの指導下にて、行うようにしてください。 こちらでは一切の責任を負いかねます。
hikari整体サロン staff hikari